B美

これは架空の話です。

実在する人をイメージしていますが、思い出話ではありません。

A子の話の続きです。

中学の部活

B美はA子と仲がいい。

いつも一緒にいる。

家も隣同士。

部活も一緒。

B美は何かの病気で入学が遅かった。

部活に来るようになったのは夏休み前ぐらい。

兄貴も同じ部活にいた。

俺も同じパート。

それから卒業するまでB美は健康だった。

どちらかというと俺の方が大変だった。

中3の冬休み前にケガをして入院した。

受験前に2カ月も病室で過ごした。

冬休み前には退院できた。

それから正月になり、すぐに受験シーズンだった。

何とか希望していた高校には合格した。

A子もB美も違う高校だった。

入院

高校で再び入院した。

せっかくの夏休みが台無しだ。

B美も入院していた。あいつは小児科。

病気が治ってなかった?

暇なのか、毎日、遊びにきた。

看護婦さんの噂になっているらしい。

B美はカノジョ?

違う子にフラれたばかりだ。

B美の病室に顔を出す。

小児科だから子供ばかり。

これじゃあ、話し相手もいないねぁ。

「来週退院するわ。」

「いいなぁ」

「お気に入りのCD置いてく」

「もらっていいの?」

「治ったら返せ」

病院

息子が病気になった。

原因がよくわからない。

検査で大きな病院の小児科にきた。

中学・高校の時、入院していた病院。

「あれ?」

B美がいた。

ここは小児科。

まだ治ってないの?

大人になったからか、妻がいたからか、あの頃のB美ではなかった。

「電話番号おしえて」

「知ってるだろ」

「携帯の」

それから何度か病院に通ったが会うことはなかった。

用事がなかったのか、電話もかかってこない。

息子の病気は治った。

CDは返ってきていない。

A子に聞きたいこと

何年か経ってB美から着信があった。

数日後、折り返し電話してみる。

「もしもし」男の声。

「えっ、・・・間違えました」

携帯に登録している番号で間違える訳がない。

誰だろう?聞き覚えのある声。

もう一度かける勇気はない。

気になったが、そのまま時は流れる。

B美が亡くなったと聞いたのは、それからさらに何年か後。

電話かかってきてたよな。

ただの噂じゃないの?

A子に聞けばわかるよな。

肝心のA子の電話番号がわからない。

やっぱり実家かぁ。

電話してみようか。

兄貴、怖いけど。

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